内容説明
「あにやんのひこうきが、くるんや!」茂雄は峠の先端で、ハーモニカをしっかりと握りしめ遙か遠く、空を見つめていた。生命を燃やした少年の歓喜の絶唱が、最大の悲劇を生んでしまう、戦争の悲劇と不条理を描いた表題作をはじめとする、戦禍に喘ぎつつ力強く生き抜いた多くの人生を、今に伝える戦争小説集。
著者等紹介
野中麻世[ノナカアサヨ]
1932年、和歌山市に生まれる。東京女子大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。