内容説明
関東大震災の経験から「国民防空」が進んだことを知っていますか?関東大震災百年!いま、あらためて問う「災害教訓」の受け止め方。我が国では1923関東大震災のあと軍官民が一体になって空襲に備える「国民防空」を展開した。本書は、およそ300点に及ぶ当時の防空書や資料をふまえ、関東大震災から軍や当局は何を学び、その経験をどう使ったかを考察し、国民防空の目的や適切な災害教訓の受け止め方を提起する。
目次
第1章 本書の狙いと既往研究
第2章 国民防空の展開過程
第3章 関東大震災時の軍の活動と教訓
第4章 大阪市・東京市の非常変災要務規約と防空演習
第5章 防空法の審議と災害の教訓
第6章 防空を巡る言説と関東大震災
第7章 震災調査、火災実験・焼夷弾消火、都市の防火的構築
第8章 防空に関する国民啓発と関東大震災
第9章 「神田和泉町・佐久間町の事蹟」の防空活用
第10章 災害教訓の適切な活用に向けて
著者等紹介
吉川仁[ヨシカワジン]
1947年長野県生まれ。1975年東京大学工学系大学院都市工学専攻修士課程修了。専門:都市防災・事前復興・都市計画及び参加のまちづくり他。元職:首都大学東京特任教授、早稲田大学理工学術院・山梨大学工学部他講師。現在:都市プランナー・防災アンド都市づくり計画室代表、日本建築学会都市防火小委員会委員、日本都市計画学会会員等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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