内容説明
徹底した外在性のフーコー思想を、内在性の自己表出の吉本思想と重ねて読み込んでいくと、欧米がなしえなかったある決定的な普遍性が抽出されうる。世界「認識」の質を超える“非ディスクール的プラチック”の革命場が、そこからうきだしてくる。
目次
吉本隆明が語る戦後55年 第4回―フーコーの考え方(国家論への関心から読んだ『言葉と物』;マルクス主義系統で唯一まともな滝村隆一の国家論;国家の考古学的な層の切り口を見つけるという課題;国家論を徹底的に再検討したい;人々の理想的な観念の共同性の水準を見つけ出す ほか)
「吉本隆明とフーコーの対話」の政治地平―マルクス主義を超える「意志論/闘争論」
吉本隆明の受容と観念的ラディカリズム
“悲劇”の生産―吉本隆明『悲劇の解読』における「太宰治」
現在への発言 フーコーと革命を語る