内容説明
男子高生・古町大吾は夏祭りの夜、狐のお面を被った少女に「ひとつだけ願いを叶えてやろう」と言われる。冗談と捉え「面の下が見たい」と答えた大吾が目にしたのは、月のように輝く金色の瞳だった。後日、大吾は再び現れた少女・きつねに妖怪であることを打ち明けられ、願いを叶えた対価として『ある計画』に加担するよう脅される。しかもその計画には大吾の憧れの女生徒・菊田あかりも関係していて―。京都を舞台に繰り広げられる小さな妖しの千年の恋物語。
著者等紹介
戌井猫太郎[イヌイネコタロウ]
鹿児島県出身。戌井猫太郎・ロール名義で活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっしー
19
可愛い表紙絵に惹かれて手に取りました。前半と後半で主役が入れ代わった(過去の話だから仕方ない?)上、話の展開が唐突に感じて…戸惑いながら読了した感じです。良く言えば予想外の展開、悪く言えば読者を置いてけぼりにしての展開かな。ちょっと、私には合わない1冊でした。2025/02/08
た〜
10
すでに他の方がレビューしているようにちょっと残念なのが、伏線を張って回収する、ということが出来ていないことかな。物語の主題としては悪くないだけにそこが残念。キャラ作りとしてはきつねは魅力的だけれど主人公はテンプレ、他はやや影が薄いか。続編を出すとしても、ドタバタハーレムれブコメにするのは止めてくださいね。2017/01/17
悠遠
8
うーん、どんでん返しで面白いとは思うんだけど、なんか地の文が堅苦しいのに軽くてちょっと疲れる。戦闘はかっこよく!なんだろうけど、それまでの文章が軽いので「お、おぅ…。急に短文になってどうした??」という気持ち。疑問の残る終わり方(なんで急に相殺された?)には目をつぶるにしても、文章の好き嫌いで最後まで読めるか読めないかになりそうな感じ。自分は前半でやや中だるみした。2019/08/27
みやち🐹
6
狐の言葉につられてふらりと寄ったら壮大な恋物語に出会ってしまいました。陰陽師は好きだけれど妖側から見ると嫌な人達に見えてしまうんですよね。お互いに守りたいものが違うからこそなのですが、妖視点だとどうしても妖側を応援してしまいます。自分が守りたいものを守り、守られることで守りたいという気持ちが芽生える。その連鎖を知ったときタイトルの意味がわかるという。思わずなるほどねー!と表紙を見返してしまいました。初めて購入した文庫、エブリスタ関連書籍でしたが新鮮な気持ちで読めました。2020/02/29
紅羽
4
千年をかけて再び巡り会う妖の恋物語。夏祭りでお面を被った少女と出会った事から大吾の抱える宿命が明かされていく。過去編がとても切ない。不器用ながらも少しずつ絆を深めていく二人、そのいく末にある悲しい別離。それらを経て改めてタイトルを振り返るとその意味が深く心に沁みます。2023/11/23