内容説明
臨床的有効性としてではなく文化理論における試みとして女性性と願望充足、男性性と断念を結びつけることで見えてくるフロイト宗教理論の批評的根拠。
目次
第1部 身体、精神、そして文化(問題とその背景;方法にかんする補註;精神分析における生物学、心理学、および文化)
第2部 断念と男性性(断念の価値―フロイトの道徳エコノミー;断念としての科学と文明;断念としての男性性)
第3部 充足と女性性(フロイトにおける性とジェンダー;女性性と父親―非対称をなす遺伝)
第4部 断念と充足としての宗教(フロイトの宗教心理学;未来なき充足―『ある幻想の未来』;過去における断念―モーセの一神教;ジェンダー、父親、神―結論)