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内容説明
個人の行動を可能にし、生活全体を可能にするものとして権力関係をとらえる。社会科学的フーコーと哲学的フーコーとの交点に位置する名論稿であり、「人間という主体」がつくりだされる、個人と国家との史的根源を探る。
目次
全体的なものと個的なもの―政治的理性批判に向けて
フーコーの権力論をめぐって
ディシプリンから真理へ―フーコーの政治学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mealla0v0
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前半はフーコーがアメリカで行った講義のテクスト。内容的には、『安全・領土・人口』とほとんど変わらない。注目すべきは、山本哲士と北山清一の対談。いまでは見なくなったようなフーコー論で、北山はバルドの中心の虚無をパノプティコンの構造と連関させて論じるし、山本はブルデューの文化資本の再生産に生権力の在り方を読み込んでいく。90年代初頭のフーコー第2世代の議論はやはり、第1世代(蓮見重彦など)の文学論としてのフーコー理解とは距離を置いて、フランス思想や政治哲学とフーコーを結び付けている。山本のフーコー解説も秀逸。2017/06/14