内容説明
「ハラキリ」は自殺ではない。八切史観の真骨頂を示す論考12篇ほか、三島事件論「切腹の美学」を特別収録。
目次
切腹論考
士道論考
捕物論考
やくざ論考
演歌論考
遊女論考
どろぼう論考
諷刺論考
怪奇論考
呪術論考
叛逆論考
忍術論考
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
owlsoul
10
敗戦時に自決を図り未遂に終わったことから「腹切りを止めた男」がその筆名の由来だという八切止夫。それを踏まえて本書を読むと非常に感慨深い。日本文化の象徴として語られる切腹。それは日本人の潔い死生観として戦時中に広く喧伝され、少なくない人々が見様見真似でそれを実行した。しかし、著者は自身の体験から、切腹が並の人間にできる技ではないと実感し、慣習に成りえないと確信する。実際の切腹は特異な刑罰として行われたに過ぎず、演劇などで語られた故に広まったものだという。史実はともかく、戦争体験者のエッセイとして興味深かった2024/06/09
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