内容説明
自殺は許されうるか?古今東西の多種多様な文学者の運命というプリズムを通して、「精神世界における説明不能の現象」の解明に挑んだ、渾身の力作。
目次
第1部 人間と自殺(問題の歴史;宗教;哲学;理論;地理学;いかにそれはなされるか)
第2部 作家と自殺(みんなと一緒;みんなと違って)
著者等紹介
チハルチシヴィリ,グリゴーリイ[チハルチシヴィリ,グリゴーリイ][Чхартишвили,Григорий]
1956年生まれ、モスクワ在住。三島由紀夫作品のすぐれたロシア語訳をはじめとして、現代日本文学の翻訳研究をするかたわら、文芸評論にもたずさわる。また最近まで月刊文芸誌『外国文学』の副編集長を務めた
越野剛[コシノゴウ]
1972年札幌生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程休学中。現職、在ベラルーシ日本大使館専門調査員
清水道子[シミズミチコ]
福岡県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。博士(文学)。東京大学大学院人文社会系研究科助手
中村唯史[ナカムラタダシ]
1965年北海道生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程(露語露文学専攻)中退。山形大学人文学部助教授
望月哲男[モチズキテツオ]
1951年静岡生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。(文学修士)。北海道大学スラブ研究センター教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Fumitaka
3
ヘミングウェイがそんな壮絶な人生を送ってたのは知らなかったなあ。あと冒頭も冒頭ですが、ボリス・アクーニンが日本に留学中に死んじゃったっていう女の子の遺書の話で、「ロシア人なら遺書にそういうこと書かない」というのが印象に残った。「死生観」というのは、ある種の「国民性」というか、まあ文化のようなものが確かに出るところのような気がするんですよ。ロバート・E・ハワードに触れられてたのが嬉しい。三島由紀夫に関して「逆に自衛隊が本当に来ちゃったら拍子抜けしちゃったんじゃないですか」というのは面白い。そうかもしれない。2019/12/31
宵子
2
文学関係者の自殺について書いたもの。著者(=アクーニン)は昔W大に来たことがあるような日本通(何とたまごっちの話が出てくる!)であり、三島由紀夫の翻訳で名高い。そのため、ロシア&日本ネタが多いのだが、世界各国の自殺ネタを集めていて驚いた。でも何度読んでもデカタン派の自殺は中二病と紙一重にしか見えないけどね。話はそれるが、著者はグルジア系ロシア人だけど、ロシアのアイデンティティーのが強いのかな。2014/06/08
-
- 電子書籍
- その男のハイヒール【タテヨミ】第49話…