• ポイントキャンペーン

ヘーゲルからハイデガーへ―レーヴィット 現象学的存在論

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 334p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784878933776
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0010

内容説明

ヘーゲルによる客観的理性の存在論、マルクスの方法的逆転、キルケゴールの実存、ニーチェの「生」の概念を経てフッサール現象学の影響下に立ち上がるハイデガーの「現存在分析」への道筋。近代哲学の変遷を丹念に検証しつつギリシア的自然の回復を指向する。

目次

1 現象学的存在論とプロテスタント神学
2 キルケゴールとニーチェ
3 ニーチェの「未来の哲学の序曲」
4 ハイデガーのニーチェ講義
5 パスカルのパンセにかんするヴォルテールの評註
6 ヘルマン・コーヘンの宗教哲学における理性の哲学と啓示の宗教
7 ヴィーコの原則「真なるものと作られたものとは置き換えられる」
8 ハイデガーの存在の問いについて―人間の自然「本性」と自然の世界
9 へーゲルの『精神現象学』緒論へのあとがき
10 ヘーゲルの教養の概念
11 哲学的な世界史だって?

著者等紹介

村岡晋一[ムラオカシンイチ]
1952年、熊本県生まれ。中央大学大学院文学研究科哲学専攻満期退学。現在は中央大学理工学部助教授。著書に『哲学の探究』(共著・中央大学出版部)。訳書にジェイ『アドルノ』、ベンヤミン『パサージュ論』(共訳・岩波書店)、ハブロック『プラトン序説』(新書館)、カッシーラー『認識問題』(共訳・みすず書房)などがある

瀬嶋貞徳[セジマサダノリ]
1965年、東京生まれ。中央大学大学院文学研究科哲学専攻満期退学。現在、中央大学・国士舘大学兼任講師。訳書に、ウィトゲンシュタイン『色彩について』(共著・新書館)などがある

平田裕之[ヒラタヒロユキ]
1965年埼玉県生まれ。中央大学大学院文学研究科哲学専攻満期退学。現在、中央大学文学部非常勤講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

7
ヴォルテールのパスカル『パンセ』への評注によって、著者はキリスト教的な知と信仰のトップダウン状態が進化論に見られるボトムアップに転換した19世紀をマップする。著者はこの世紀に顕在化するニヒリズムをヘーゲル哲学の宥和に見、その転覆と反理性主義の出現をニーチェに見、さらに反理性がドイツ精神と化してファシズムに走る必然をハイデガーの反哲学に見る。その前提にある、外在化した神への信仰と混交したキリスト教的知の作る終末論歴史観を断ち切るように、本書は知を内在化させたギリシャ的なヴィーコの円環的歴史観を中央に据える。2021/10/20

ひろゆき

1
論文、講演、哲学をテーマとした読み物を集めたもの。テーマは雑多。ヴォルテールの『パンセ』に対する評注の紹介で笑う。神を基準として人間の有限を嘆いて震えるか、動物を基準に「人間すげえ」と考えるか。ハイデッガーの誕生日の記念講演では、ハイデッガーを前に「でもあんたの実存の定義は、死んでもいなけりゃ、覚醒してもいない、つまり寝ている人には当てはんまんないよね」と噛みつく。結構笑える。2015/09/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/116694
  • ご注意事項