内容説明
若き魔導師アブドゥル・アルハザードが古書店で見つけた巻本の正体とは!?新熊昇『アルハザードの初恋』古代ローマ時代、エーゲ海を舞台に邪神ヴルトゥームとアマゾネスの戦士レニアの奇妙なつながりを描く、松本英太郎『深き眠り』。喫茶店の店員をしながらヴァーチャルアイドル活動に勤しむ二人の少女に降りかかった甘美で悍ましい出来事とは…天満橋理花『エウロパの海に眠るもの』などを収録。深淵に魅せられた者たちの運命をテーマに様々なシチュエーションで描く、日本人作家六人による全編書きおろしのクトゥルーロマンアンソロジー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
64
新熊/展開が拙速でご都合主義なきらいはあるが雰囲気は嫌いではない。天満橋/独白で綴る迂遠な筋運びに安直なクライマックス!橋本/歴史と物語を繋ぐ意欲的な作品…米があの三ゴに侵食されていたとは!浅尾/冒頭のシーンにFの『ミノタウロスの皿』を思わせる…儀式にのっけから邪神に喰わせるその邪神ありきな発想はどこから?先ずその存在を納得いくように演出しない?御宗/このなかでは一番完成度も高く、素材とする邪神の絡めかたが上手い。松本/邪神の人間臭さは頂けないが物語としては好き、恐怖が糧なら愛情は甘味といったところか!?2021/08/20
ヴィオラ
7
青心社のクトゥルーアンソロジーは、いつもかなりな変化球で、もはや神話では無いのでは?みたいな作品が多かったんだけど、今回は割とストレートに神話してた気がします。変化球も好きなんだけど、やっぱりこっちの方が安心感がありますね。インスマウス・アナザーサイドな「海に揺れる君の瞳は…」とか、「九十九度目の春は来ない」あたりがお気に入り。2021/05/25
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