内容説明
伝説の幻想小説誌「ウィアード・テイルズ」を中心に、H・P・ラヴクラフト、H・G・ウェルズら錚々たる幻想・SF作家達の挿絵を手がけた。幻想・SFイラストの最高峰!ヴァージル・フィンレイの幻想画集を34年ぶりに復刻刊行!
目次
Beautiful Dreamers
Eternal Lovers
Beauty and the Beast
Purity and Sublimation
Dream Worlds
Bestiary
Terror and Horror
Others
Virgil Finlay
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
57
この画家との初めての出会いは、創元推理文庫の『ラヴクラフト全集』だった。独特の黒を基調とした肖像画は、その内容と相まって自分のラヴクラフト観の一つを形成している。本書はそんなヴァージル・フィンレイの挿絵を集めたもの。美女や犯罪、怪物たちが独特の黒の点描で精緻に描かれ、いくら頁を捲っても倦むことを知らない。でも印象に残ったのはやっぱりラヴクラフト関係。「宇宙からの色彩」ってこんな絵になるんだ、とかC・A・スミスはこう表現されているんだとか。巻末の解説も詳しく、この画家がますます好きになった気がする。2016/03/21
ハルトライ
2
素晴らしい。でも、これが画集?!と驚くほどのコンパクトさ。2016/05/14
gibbelin
2
作品によりけりということだけれど、点をひとつ打つたびにペン先を拭ってたってまじかよ。あとやはり、大きめの判型の画集であってほしかったというのが正直なところ。2016/04/11
印度 洋一郎
2
1940年代~50年代のパルプ雑誌全盛時代に、数々のアートワークを手掛けた画家フィンレイの作品をコンパクトに収録した画集。点描で描かれた陰影に富む画風が素晴らしい。未刊行の「ロミオとジュリエット」のジュリエットなどSFホラー以外の作品もみられて眼福。34年ぶりの復刊ということで、関係各位に深く感謝したい。それにしても、巻末の解説に書かれた、フィンレイの不遇な人生には悲しくなった。2016/03/01
E
1
ヴァージル・フィンレイ。名前を初めて知った。1914-1971。点描と幻想に惹かれて。表紙はウェルズの『タイムマシン』。幻想というよりSF。美女がアメリカらしくて色っぽい。この前読んだ『墨攻』で言及されてたラヴクラフトが出てきた。2017/11/05