内容説明
邪馬台国の時代から平将門の乱に至る歴史を、武蔵を中心に描いた初の古代通史誕生!埼玉出身の古代史研究の第一人者が、歴史ファンに送る誰にでもわかりやすい古代史。辛亥銘鉄剣と埼玉古墳群、武蔵国造家の展開と消長、丈部氏と氷川神社、律令制下の郡家と東山道武蔵支路、蝦夷戦争と〓(しゅう)馬の党などを通してダイナミックに描く。また、玉と埴輪による古墳祭祀、神社と官社制度、寺院と道忠教団などを照射し、古代武蔵の文化を考える。
目次
1 大和朝廷と武蔵国造(日本史の黎明と武蔵国造;国造笠原直家の内紛;武蔵国造家物部直の消長;武蔵宿禰の国造就任)
2 武蔵国の成立と展開(律令制と武蔵国;渡来人の入部;武蔵国の産業;武蔵国の変貌)
3 祭祀と宗教(古墳の副葬品と埴輪;神祇と信仰;寺院と仏教信仰)
著者等紹介
森田悌[モリタテイ]
1941年埼玉県に生まれる。1965年東京大学文学部卒業。1967年同法学部卒業。現在、金沢大学教授、群馬大学教授を経て、群馬大学名誉教授。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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獺祭魚の食客@鯨鯢
22
現在の居住地が神奈川県でもあり旧南武蔵であることから、古代からの「郷土史」に興味があります。 古くはヤマトタケル伝説に因む神社にもなり古事記にも記されています ヤマト王権の影響を受けながら国造が統治し、「豊かな場所」であるために大王の直轄地「屯倉」とされ、地名などにその名残があります。 都から離れた東国として大陸からの渡来人が数多く移住してきた土地でもあります。私たちは縄文、弥生、大陸系など様々な民のハイブリッドと言えると思います。2019/01/03
rbyawa
0
f174、この間ここに出てきていた「辛亥銘鉄剣」の出てきた遺跡の本を読んでいたんですが、確かに大層な銘文ではあるものの、非常に格の高い家に伝来する剣を副葬品として埋めるとは考えにくく、どこかの家を討ち取った時点の戦利品だったのではないか、というのはごもっとも。で、どうも技術人が含まれていたらしい渡来系、それとのちのちまでの伝統である武人の存在があって、どうも揉め事が多かった、ああうん、なんとなくわかりますね、そこに数理に明るい家の人間が派遣されて来た時点で笑ってしまったんですがその後どうなったのかなぁww2015/07/15