内容説明
1942年冬、ハンセン病国立療養所に小さな郵便局が誕生した。草津栗生局である。心の窓といわれた郵便局を守りとおした親子3代の郵便局長。偏見をものともしない実直な郵政人生は、希望を失った入園者の灯であった。
目次
第1章 草津温泉とハンセン病(日本3大名泉の草津温泉;江戸時代からの湯治温泉 ほか)
第2章 利一の時代―草津栗生局へ(400人の入園者に見送られて;長野原郵便局に採用 ほか)
第3章 順市の時代―親子で医務服を着て(「お前が来てくれれば助かる」;白い医務服と白い帽子 ほか)
第4章 「破凡」を座右の銘に(初代局長の思いを引き継ぐ;2代目としての不安と悩み ほか)
第5章 伸一の時代―「ずっと、ここにいて」(「もう、草津に帰るの…」;感謝されている郵便局 ほか)