内容説明
明治22(1889)年秋、大水災に見舞われた奈良県吉野郡十津川郷の人々は、開択移民団を編成してその襤樓の歩みを北海道へとすすめた。彼らは苛烈な自然条件や風土とたたかい、今日の豊饒な新十津川町の土台を築いた。物語は125年前からはじまる。移民団に加わった祖先たちの実像を求めて、子孫の一人が歴史の森に分け入った記念碑的な「歴史紀行」である。
目次
第1章 十津川郷、遙かなり
第2章 十津川郷の祖先たち
第3章 水陸位ヲ易へ―明治二二年の大水災
第4章 北へ―北海道移住の道程
第5章 空知太にて―滝川兵村の七ヶ月
第6章 新村開拓と祖先たち
著者等紹介
上杉朋史[ウエスギトモシ]
昭和18年(1943)2月、札幌郡琴似町に生まれる。琴似小(四年時10月琴似中央小)、琴似中、札幌西高校をへて、昭和41年(1966)、北海道学芸大学札幌分校(現・教育大学札幌校)を卒業する。同年より37年間、北星学園男子高等学校(現・北星学園大学附属高等学校)で社会科教師をつとめる。平成15年(2003)に同校を退職、その三年前から居住する南空知の夕張郡長沼町で学童保育活動などに参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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