尼崎事件 支配・服従の心理分析

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  • サイズ A5判/ページ数 300p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784877986247
  • NDC分類 326.23
  • Cコード C3011

内容説明

事件の「謎」に、心理学者が迫る。末曾有の大量殺人事件に係わった人たちに一体何が起ったのか?マインドコントロール、洗脳、強制収容所、DV、PTSD、情動麻痺…。

目次

第1章 事件の概要
第2章 巻き込まれた男
第3章 分析のための心理学的基礎
第4章 状況の力―本件の心理学的分析
第5章 テキストを掘る―コンピュータによるテキスト解析
第6章 心理検査等からみた岡島のパーソナリティ
第7章 情状鑑定結論
第8章 裁判と判決

著者等紹介

村山満明[ムラヤマミツアキ]
1959年生まれ。広島大学教育学部心理学科を経て、1985年広島大学大学院教育学研究科博士課程前期(教育心理学専攻)修了。1986年広島県立保育専門学校教諭、1995年広島女子大学子ども文化研究センター講師、2000年県立広島女子大学子ども文化研究センター助教授、2004年同大学生活科学部助教授、2005年同大学保健福祉学部助教授、2006年大阪経済大学人間科学部教授。臨床心理士。研究領域・テーマは、臨床心理学、法心理学

大倉得史[オオクラトクシ]
1974年生まれ。京都大学総合人間学部を経て、2003年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。臨床心理士。九州国際大学講師、准教授を経て、2009年京都大学大学院人間・環境学研究科講師、2010年同准教授。研究領域・テーマは、発達心理学、自己の形成、アイデンティティ、保育、供述分析、現場心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Glitter

4
尼崎事件と北九州事件、この二つの犯罪は何冊もの本で取り上げられてきた。 しかしそれらの本の著者はジャーナリスト、あるいは作家であり、この事件の本当の核心である関係者の心理の理解には至っていなかった。 この本は犯罪者の供述分析や鑑定を行う心理学者が書いたもので、まさに今まで踏み込めていなかった部分に踏み込み、解明した傑作だ。 この二つの事件が心に引っかかり、関連書籍をいくつも手に取ったが、この本が最後になるだろう。2016/12/08

OjohmbonX

4
とても恐ろしい本で、ここに展開された内容を丁寧に理解して、身の周りの出来事の構造と正確にリンクして把握して、正常から異常までのグラデーションをクリアーに描けるようになれば、もう隠微な形で他人をコントロールする技術が得られてしまう。例えば自分が言ってやらせるんじゃなくて、相手に言わせてやらせることで、自分が決めたって感じさせて責任を持たせてやり遂げさせるって話も、普通に職場で使えば本人の意欲を引き出してハッピーだけど、相手の決定権をとことん奪いながらやれば他人をコントロールすることになっちゃうし紙一重だよ。2016/05/24

出口求

2
相変わらずこの事件と「北九州」は胸糞が悪くなる。しかし「何故そのような地獄に落ちたのか」という疑問は常につきまとう。本書は尼崎事件(加えて文中には北九州事件にも触れている)をこまかに解説し、人間は組織に入ってしまうと従ってしまいやすくなること、その組織以外の世界が想像できなくなること、尊厳を貶められロボット化してしまうことが説明されている。監獄実験等のデータなどもあり、なかなか興味深い一冊に仕上がっている。ただ、やはりこの事件を追うとどうしても気分が悪くなるので精神的に余裕のあるときに読むのがいいかと。2016/06/01

よっしー

1
想像を絶する恐ろしい人間がいる。2018/01/20

Tattsu Arara

1
面白い。 人からの支配だけでなく、欲求からの支配にも通ずる気がする2017/02/02

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