内容説明
大学生、バーテンダー、会社員、主婦など多様な14人14色の「裁判員物語」。「人を裁く」ことの重さと、人生に与えた豊かさの数々が浮かび上がる。
目次
裁判員は語る(傍観者にはなりたくない;人生、全部変化!;先例なき裁判 ほか)
裁判員「同期」対談(同じ釜の飯を食った仲)
専門家に聴く(杉田宗久さん;宮村啓太さん;ダニエル・H・フットさん ほか)
著者等紹介
田口真義[タグチマサヨシ]
1976年生まれ。日本大学短期大学部中退後、配送や港湾労働など十数種の職業を経て、現在は地元の東京都練馬区で不動産業を営む(宅建主任者)。2010年9月に東京地裁で保護責任者遺棄致死他事件の裁判員を担当して後、2012年8月には裁判員経験者同士の交流等を目的とした「Lay Judge Community Club~裁判員経験者によるコミュニティ~」(略称LJCC)を発足させた。「児童福祉」がライフワークで、子どもの人権擁護を推進し、共共に成長することが信念であり、社会福祉法人カリヨン子どもセンター評議員なども務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Natsuko
13
毎度単純なことで、ドラマに触発され手に取った本。裁判員制度スタートが2009年。当時は騒がれたものの、身近な例がなくメディアで取り上げたところを目にしていない。おそらく「守秘義務」のせいで貴重な体験が語られていないとふんだ著者が経験者14人にインタビューし生の言葉で記している。ある日突然選ばれたことを郵便物で知り、周りのリアクションに事の重大さを噛み締め、襟を正して法廷に臨む一般庶民たちだが、中にはいつかやりたいと思いを叶えた人も。裁判内容より意外とジョークも飛ばす裁判官などランチ小咄が面白かった。2021/06/12
澤水月
9
よくこれだけ多彩な経験者集めた! ハッキリ名を出さないが外国女性殺害後逃亡し続け手記も出したI事件、初の裁判員裁判、初の死刑案件、初の車いす裁判員…。多くの方が「強制的に選ばされるのに弁当は自腹か」と思うこと、選任された(「当たる」と皆表現)らすぐに午後公判とか驚き興味深いことばかり。4日程からと想像より参加日数少ないのも知らず(百日裁判印象強かったのかも)。俳優Oの薬物/遺棄致死を担当したと前打ち記事にあったり(私の購入動機)他の方との感想や対話でちらちら出てくるのだから著者のみの体験感想欲しかった(続2013/11/12