感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だまし売りNo
33
米国の冤罪事件を取り上げる。警察による自白の強要が冤罪を生む。人種差別など警察官の個人的感情が犯人決めつけ、思い込み捜査を作っている。日本の警察は米国以上に深刻である。 2022/12/14
seekingtruth105
1
本書は米国の冤罪事件を分析する。1980年代から1990年代にかけて、当日捜査の主要な手段は毛髪鑑定であり、その誤判定に加え、捜査機関が主導する面割や面通し、供述弱者に対する自白の強要等で無実の人が収監された。その背景に人種差別もあった。そこで先駆的だったのが、DNA鑑定、PCR鑑定だった。古い試料からでも正確な鑑定が可能であり、多くの無実を証明した。冤罪が明るみに出て、2000年代に死刑停止の州が続出した。死刑廃止を支持する私は、制度を維持する日本において、誤判を検証する姿勢が必要だと思う。2022/11/16