内容説明
日本の犯罪報道は、被疑者・被告人の公正な刑事手続を受ける権利を侵害している。この問題に焦点を当て、アメリカ・ドイツの判例や法曹界・メディア会の取組みを紹介・分析しながら、侵害された権利の救済および防止に向けた検討を行う。「犯罪報道と被疑者・被告人の刑事手続保障」をテーマにまとめた、わが国初の論文集。
目次
問題関心
第1部 アメリカにおける「公正な裁判と表現の自由」論の展開(予断発生後の事後的救済;予断発生の防止論と報道の自由;手続の公開制限の可否;手続関係者の情報提供の規制;まとめ)
第2部 ドイツにおける犯罪報道と公正な刑事手続をめぐる議論(権利侵害の構造;公正な刑事手続を保障する手段;予断の発生を防止する手段;手続関係者による情報提供活動の是非)
第3部 考察(権利侵害の構造論;適正手続を保障する法的手段;両当事者対等報道)
著者等紹介
渕野貴生[フチノタカオ]
1970年大分県生まれ。1993年東北大学法学部卒業。1995年東北大学大学院法学研究科博士前期課程修了。静岡大学大学院法務研究科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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