出版社内容情報
日本のメディアは、「イラク拉致事件」被害者に「自己責任」を追及し、事件の本質を見失わせた。「イラク拉致事件」報道に対する海外メディアと日本メディアを比較分析する。
CONTENTS
●第1部
僕が伝えたいこと――恐怖を感じた「自作自演」「自己責任」報道の嵐 今井紀明
はじめに/アルジャジーラで初めて知った日本の状況/拘束、焦りと恐怖/フラッシュの恐怖/帰国後に初めて知った週刊誌報道/唖然とした「自作自演」「自己責任」論/深いダメージ/誹謗中傷/僕が伝えたいこと/なぜイラク問題か/今後の市民運動について
●第2部 パネルディスカッション
「自己責任」論とジャーナリズムを考える
ダグラス・ラミス×ブライアン・コバート×森 吉弘×浅野健一
「自己責任」論の背景/ジャーナリストの役目とは/質疑応答
●検証
イラク日本人拘束事件と「自己責任」論をめぐる報道姿勢――海外メディアと日本メディアの比較検討
はじめに/米国/英国/フランス/ドイツ/韓国/中国/日本/日本の英字新聞/おわりに
●検証
香田証生さん殺害事件報道――イラクでの拘束事件で初の犠牲者
小泉政権と冷酷なメディアに殺された香田さん
政府を免責する主要メディア/各社の社説/沖縄の新聞が正論/北海道新聞も/共同通信が世紀の大誤報/今回も海外メディアが批判/米英のメディア/詳しく論評した
内容説明
イラクで日本人拘束事件が起こりましたが、武装グループはイラク聖職者の助言を聞き入れてか、彼らを解放しました。しかし、無事帰国した今井紀明さんら被拘束者を、日本で迎えたのは「自己責任」の嵐でした。政府高官ばかりでなく、日本のメディアも一緒になって彼らの責任を追及しました。海外のメディアがこの事件をどう捉え、伝えているかを調査し、海外メディアの異なる事件への対応から、日本のメディアの現状を考える。
目次
僕が伝えたいこと―恐怖を感じた「自作自演」「自己責任」報道の嵐(今井紀明)(アルジャジーラで初めて知った日本の状況;拘束、焦りと恐怖 ほか)
パネルディスカッション 「自己責任」論とジャーナリズムを考える(ダグラス・ラミス×ブライアン・コバート×森吉弘×浅野健一)(「自己責任」論の背景;ジャーナリストの役目とは ほか)
検証 イラク日本人拘束事件と「自己責任」論をめぐる報道姿勢―海外メディアと日本メディアの比較検討(米国;英国 ほか)
検証 香田証生さん殺害事件報道―イラクでの拘束事件で初の犠牲者(小泉政権と冷酷なメディアに殺された香田さん;政府を免責する主要メディア ほか)