内容説明
古来より地域や国境を越えて伝播してゆく「普遍」としての法。その一方で、国家や社会をその文化的価値において統合する「固有」としての法。双方の対立と親和を通して紡がれる法のアイデンティティーの「再帰的」性格を深く掘り下げる。
目次
序 再帰する法文化
第1章 近世ロンドンの高等海事裁判所の活動―ジェンティーリ『スペイン擁護論』を素材に
第2章 近代東アジア比較法史の枠組みについての一試論
第3章 「近代国家成立において『中間団体』として消去されたstatus familiaeの復活可能性」について
第4章 人足寄場をめぐる言説空間
第5章 平野義太郎「大アジア主義」の成立―変転する「科学」と「日本」
第6章 「日本法理」における固有と普遍―小野清一郎の言説を中心として
第7章 ある「法文化」の生成―誰が裁判嫌いの「神話」を生んだのか
著者等紹介
岩谷十郎[イワタニジュウロウ]
慶應義塾大学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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