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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
32
篠崎の「読書のすすめ」で購入。「絶対非暴力」とは理不尽に殺されても殺し返さないこと。暴力以外の手段で戦うこと。その覚悟を持ち、戦時中の日本で徴兵を拒否した北御門氏の勇気から我々は何を学べるか。それは「全体主義にノーを言える生き方」である。自分以外の全員が同じことを主張していたとしても、それが正しいとは限らない。実際日本は戦争に負けたのだ。地位も名誉も権威も多数決も声の大きさも「正しさ」の証明にはならない。トルストイの生き様も凄い。流されぬ決意が視えた。そういう人だとは知らなかった。北御門氏の訳で読みたい。2021/05/02
Y2K☮
28
2年前に篠崎の「読書のすすめ」で購入。殺されても殺し返さない「絶対非暴力」を己の生涯で体現した人。良心的兵役拒否とはここまでの覚悟を要するもの。盲目的に命令に従うだけの人よりもよほど勇敢で意志が強い。一方でもし北御門さんが存命だったら、ウクライナ情勢に対してどう考えるかが気になる。平和な日常を守るための自衛戦さえも否定するだろうか。刑法における「正当防衛」や「緊急避難」と同様に暴力行為の違法性を阻却する例外として「個別的自衛権の発動」を掲げたら、彼は反対するだろうか。「イワンの馬鹿」の著者訳をまた読もう。2023/09/05
退院した雨巫女。
18
《私-図書館》あの時代、兵役拒否をして、村八分にあいながら、生き抜いた意思の強い人だったんですね。北御門さんの訳したトルストイの作品読みたいなあ。2021/09/18
ちいさな図書館
13
こんなひとがいたなんて…!良心的兵役拒否について、もっと知りたくなった。自分の意思を強く持つとはどういうことなのか、ということが知りたい。そして、理想を掲げるからこそまっすぐ歩んでいけるんだ、ということに強く共感を覚えた。理想ばっかり言っても仕方ない、と言われ続けていたけれど、理想がなくては、自分として生きていけなくなってしまうことだってある。北御門さんの訳でトルストイにも挑戦しようと思う。2015/04/05
joyjoy
8
小宮由氏の講演会にて、氏の祖父である北御門二郎という人物についても話され、この本も紹介される。帰りに早速こども図書館へ寄り、借りて帰る。このような生き方をした人がいたと知ることができて、とても嬉しいし、励まされた。小宮氏が話された、理想を持つことや、平和のこと、そして幸せとは?、といったことを考えるヒントが凝縮されていた。トルストイの民話も好きだが、北御門訳を読んだことはないはず。ぜひ読みたい。「文読む月日」も勢いで購入してしまった。少しずつ読んでいきたい。この本も多くの人に読まれますように。2024/10/14