イワンの馬鹿

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  • サイズ A5判/ページ数 119p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784877588113
  • NDC分類 983
  • Cコード C0098

著者等紹介

トルストイ,レフ[トルストイ,レフ] [Tolstoy,Leo]
1820‐1910。19世紀のロシアを代表する小説家、思想家。ロシア・ヤースナヤ・ポリャーナに伯爵家の四男として生まれる。非暴力主義の思想のもと、文学のみならず、政治や社会にも大きな影響を与え、また、自ら教科書を執筆・編集し、教育にも力を注いだ

フィッシャー,ハンス[フィッシャー,ハンス] [Fischer,Hans]
1909‐1958。絵本作家、画家。スイス・ベルンに生まれる。美術学校で装飾画・版画を学んだ後、パウル・クレーに師事した。舞台美術や壁画を手掛けるなど、画家として活躍しながら、自分の子どもたちと向き合い、絵本の創作もはじめる

小宮由[コミヤユウ]
1974‐。翻訳家。東京・国立市に生まれる。2004年より阿佐ヶ谷で家庭文庫「このあの文庫」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

246
トルストイ様、本当に申し訳ございませんでした。私が馬鹿でした。単なるバカなイワンくんによるバカ話だと思い込んでおりました。この作品は、貴方の生き様、思想、哲学が反映された、自由と平和を希求する、永遠不滅の古典であることを知りました。訳者の解説・あとがきにより、貴方の深淵なる真理を垣間見ることができました。ハンス・フィシャーによる挿絵も、この書籍の芸術的価値を高めております。馬鹿な私をお許し下さい。そして、神さまと共にあらんことを。2021/03/02

アキ

97
レフ・トルストイ56歳の時に書いた民話。40歳で戦争と平和、49歳でアンナ・カレーニナを書いた後の本。訳者・小山由の祖父は、北御門二郎。トルストイ文学の翻訳家で、良心的兵役拒否者。ハンス・フィッシャーはパウル・クレーに師事した絵本作家。挿絵は1946年彼が37歳の時ドイツの出版社から刊行された時のもの。馬鹿のイワンの意図するものは、頭で稼ごうとする大悪魔にパンは頭では生まれないと教え、軍隊もお金も持てば自らを滅ぼしかねないという教訓を示す。まさに今の世に読まれるべき。アノニマ・スタジオの装丁が美しい一冊。2022/05/03

ペグ

96
美しい装丁と挿絵。自分の生きざまを振り返る。素晴らしい。一生物の一冊に巡り会えた幸せ。2021/02/17

ちえ

52
「イワンの馬鹿」は子供の頃に読んだ気がする。その頃は馬鹿といわれるイワンが賢い兄たちや悪魔をやつけるのが面白いと単純に思っていたけれど。解説でトルストイの人生や非暴力主義思想、主張しているように生きられない自分に自己嫌悪などを持っていたのだと知る。訳者あとがきからは祖父が訳したこの物語を今回訳することになった複雑な思いも伝わる。挿絵は「こねこのぴっち」を描いたハンス・フィッシャー。んー、今年は思い切ってトルストイの作品に挑戦してみようかな。2021/01/02

tomi

37
名前だけは知っていたトルストイの名作、小宮由氏の新訳で初めて読む。イワンは馬鹿というより愚直。馬鹿正直で生真面目。それに対して彼を馬鹿と蔑む兄たちは欲望にまみれている。欲望で搔き乱そうとする悪魔たちも無欲なイワンには太刀打ちできない。ロシア民話をもとにした寓話だが、寓意は明確。軍国主義と資本主義への批判と、真面目に働くことの大切さが説かれている。2021/11/14

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