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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
93
人間の愚かさとナマケモノの変わらなさ。恐らく人間よりも古くからこの地球で暮らしてきたナマケモノは、人間の森林破壊よりも凄まじい地球の環境の変化を生き延びてきた知恵を身につけているのであろう。物語は数分で読めてしまうが、これを作り出した労力と発想は素晴らしい。ナマケモノが森の中でどこにいるか、発見する遊び心がある仕掛け絵本。さすがのアノニマ・スタジオです。裏表紙に「2000年から2010年の間に1300万ヘクタールもの森林が失われた」とあります。環境問題と動物の生存について考える契機にもなります。2021/12/23
吉田あや
81
動物たちを包み込み、葉を茂らせ、すくすくと健やかに生きていた森。ポップアップされ眼前に広がる木々の世界に感動しながら本をくるくると回していくと森を探索するように巡ることが出来、鳥や人、ナマケモノ、アリクイ、サルなど沢山の動物が憩う様子が楽しめる。森の隅々までに広がる生命の息吹。そんな平和な森にある日響き渡る、冷たく大きな破壊の音。森のあちこちで戸惑いや驚きが急速に広まり、幸せだった巣を捨て、鳥たちは森を追われてゆく。(⇒)2021/04/21
seacalf
51
しかけ絵本『オセアノ号、海へ!』が素晴らしかったので姉妹本である今作品も手にする。いやはや、今回もアイデアが素敵だこと。立体ジオラマを眺めるかのように360度ぐるぐる見渡して森の様子を観察し、ナマケモノを探してしまった。はらはらドキドキの展開、ダイナミックな物語を楽しむことができる。最後は思わず感嘆の声が出ちゃうほど。これはもう我が家で楽しめる小さなエンターテイメントだ。ひとりで眺めるより二人で眺めて楽しんだり、子供さんに読み聞かせる方が数倍楽しめるのは言わずもがな。しかけ絵本、もっと探してみようかな。2018/10/12
TANGO
34
本屋で立ち読み。しかけえほん。上から見ても右から見ても左から見ても、いろんな発見ができる。開いたページごとに、ナマケモノを見つけるだけでも楽しいけれど、環境のこととかを学んだあとに開くとまた新しい発見がありそうなえほんだった。2014/05/23
anne@灯れ松明の火
26
読友さんご紹介で、気になっていたが、近隣の図書館にはなく、諦めていた。が、絵本専門店で見本を発見。やった! 自然、環境について考えることのできる、仕掛け絵本。森の、木々の大切さが心に沁みる。2015/08/07