内容説明
デンマークに惹かれ、通いはじめて12年。暮らすように旅する中で出会った、かけがえのない人と場所、時間のポートレイト。
目次
第1章 扉の中へ(ヒュッゲの灯る家;オレンジ色の家;小さな宿 ほか)
第2章 片隅の道具(草の環の匂い;銀のバターナイフ;パインのプレート ほか)
第3章 ヒュッゲのかけら(和みの間;繕う指;農夫の息子 ほか)
かけがえのない場所―あとがきにかえて
私的デンマーク案内
著者等紹介
稲垣早苗[イナガキサナエ]
1962年東京生まれ。日大芸術学部文芸学科卒業後、出版の仕事を経て、俳句修行のために金沢に住む。千葉県市川市に現「galleryらふと」を立ち上げ、野外クラフトイベント「工房からの風craft in action」のディレクターも務める。2006年、日本橋浜町に工芸の店「ヒナタノオト」を開く。日本の手仕事とデンマークの生活文化について、雑誌などに文章と写真を寄せている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ささの葉
3
デンマークの「ヒュッゲ(和み)」の時間を知りたくて、手に取った一冊。心地よい暮らし、心地よい時の過ごし方が詰まっている。少々文体にむずがゆさを感じたのが残念。そういう風に書きたくなるのはわかるけれども……。やはり、自分で実際に行って経験してみないことには、ヒュッゲを実感することはできないだろう。そのとっかかりとしては、良著。2011/11/19
Koki Miyachi
2
北欧への夢を掻き立ててくれる本。かなり古い時期に書かれた本なのだが、デンマークの魅力は今でも色褪せないと思う。2025/02/25
ちーず
2
まさにデンマークの「ヒュッゲ」を感じられるような、穏やかさが伝わる一冊でした。文章からも雰囲気が伝わり、写真の光の具合も素敵です。2023/04/13
hinata
2
先にあとがきをちらっと見たら、なぜ彼女がデンマークにそんなにひかれたのか気になりました。 心引かれる写真と、出会った人々の話。 穏やかなヒュッゲの時間。 ハマスホイの展覧会見に行ったのを思い出しました。あの光はデンマークのものだったのですね。 アンヌ・ドルート・ミケルセン の「フォトーリへ」聞いてみたいです。 2014/08/28
ヒマワリ
2
デンマーク語で「和み」のことを「ヒュッゲ」と言うそう。筆者は俳句の心得があるだけに、文章に研ぎ澄まされた美しさがある。ところどころにはさまれた温かみのある写真も素敵だ。まるで本全体がヒュッゲに包まれているかのよう。少しざらっとした紙も心地いい手触り。デンマークにむしょうに行きたくなった。町や村をのんびり歩いて、おいしいパンを頬張りたい。大切に手元に置いておきたい1冊。2012/07/05