内容説明
陶磁器・木工・染織・ガラスなどの工芸を扱うギャラリーや展覧会を手がけてきた二十年。それは、さまざまな作家との出会いや交流を通してその素顔に触れ、ディレクターとしての自らの成長の軌跡でもあった。そして見つけた、新たな道―。
目次
種(ゴボウの匂い;ハンバーガーショップからギャラリーへ ほか)
芽ぶき(相方;奔る ほか)
施肥(初めての公募展;賞品 ほか)
切り戻し(よきもの;工房からの風という日―革・相馬紳二郎さん ほか)
花(庭と展覧会;トモル家―萩原千春陶磁器展 ほか)
著者等紹介
稲垣早苗[イナガキサナエ]
1962年東京生まれ。日大芸術学部文芸学科卒業後、出版の仕事を経て、俳句修行のために金沢に住む。1993年、吉原幸子・新川和江主宰の女性詩誌「ラ・メール」にて、俳句賞受賞。1988年日本毛織(株)に入社し、千葉県市川市に現「galleryらふと」を立ち上げる。2001年から首都圏最大の野外クラフトイベント「工房からの風craft in action」の総合企画も務める。2006年よりフリーランスとなって現職を継続。日本橋に工芸の店「ヒナタノオト」を開く。日本の手仕事とデンマークの生活文化について、雑誌などに文章と写真を寄せている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫伊
27
芸術的な器に対して造詣は深くないけれど、誰かの手で作られた器が生活の中にすっと入っているのはとても素敵だと思う。すっと日常に溶け込み使われることで魅力が増していく、そんな工芸を仕事にする人たちを繋げて、作品を世に出す場づくりをする著者。著者がものと人がとても好きなことと、芯をもって場づくりとしているのが伝わってくる。ものづくりに携わる人の作ることへの愛と、作品を表に自分は一歩引きつつも芯を持っているとことがとても素敵。こんな風に年を重ねたいと思うと同時に何かを作ってみたいと思った。2019/01/29
じーも@この度本屋さんとかを開きました
2
俳句って素敵だと思う。惚れるな、の一言も妙に心に残った。途中で断念したけど機会があれば、また。2023/10/25
月華
1
図書館 2006年11月発行。図書館の特集コーナーで見かけて借りてみました。色々出てくる年が古いと思ったら、出版の年が2006年でした。Webサイトを見てみたら、現在も営業されているようでした。2018/05/06
can0201
1
仕事に繋がるかも、ということでクラフトイベント<工房からの風>に向かう道中、工房からの風の企画運営をされている稲垣早苗さんの著書を読む。些細なきっかけからこの道に進んだ稲垣さん。1人の人がその時目の前にあることと大切に向き合ってきた結果が、自分が目にしているイベントだと思うと、イベントの楽しさも一入。2015/10/18
とかねね
0
俳句をよむために金沢に行ったはずなのに、そこで工芸品に出会った著者。東京に戻った後、偶然工芸品に関わる事業に関わることに。良いも悪いも出会いですね。今まで工芸品はなんとなく遠い存在でしたが、職人がこだわって造られたものをじっくりと手に取って見てみたいと感じました。2014/08/05