目次
序 都市景観における「調和」という美辞麗句
1 「電柱は醜いから地下埋設」受売りの景観概念は、金太郎飴のようなありきたりの景観を造る
2 存在そのものに価値を見出そうとするフェンス(柵)は、その社会の醜さを象徴する
3 ごみ袋といえど、町にあるものは全てその町の景観を形成する
4 時として文字もまたごみ、フラワーポットは大地のようにやさしく
5 まちの花から幹へ、チャコールグレイの郵便ポスト
6 マイナーな存在としての歩道橋、カラフルな色が美しい景観ではない
7 無神経に配置されたベンチは寂しい、使用するとき出現するベンチ
8 パブリックサインボードから、ボードを無くす試み
9 便利を隠れ蓑に、増殖し続ける自動販売機は景観破壊機
10 美観を損なう交通標識、駐車禁止の標識ポールを消す
11 目にも心にも醜い、マナー看板
12 疑似修景は、景観創出の心を絶望させる
13 花になるか、ゴミになるか、町中を走る巨大広告のラッピングバス
14 歩道の絵舗装はゴミ、街における美しい「地」としての道路でありたい
15 エゴイズムの象徴から公衆トイレ、パブリックデザインの考え方
16 ショップサイン、町のゴミとして景観を損なうか、花として町を彩るか、それとも町に消えるか
17 消えるデザインの理想としてのマンホールの蓋、醜態をさらすマンホールの蓋
18 土木物への装飾や広告は、負のイメージを感じさせる
19 町角で白い牙剥くガードレール、命を守るガードレールと車止め〔ほか〕
著者等紹介
高北幸矢[タカキタユキヤ]
1950年三重県生まれ、三重大学教育学部美術科卒業。1972年名古屋造形芸術短期大学助手、講師、助教授、教授を経て、2006年名古屋造形大学学長、現在名古屋造形大学名誉教授。現在、清須市はるひ美術館館長、愛知芸術文化協会理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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