内容説明
天皇、皇后を応援団にして、類まれな行動力で障がい者スポーツを推進。信念の人、中村裕の生涯。
目次
序章 「聖地」ストーク・マンデビル病院
第1章 三つのポリシー
第2章 パラリンピック招致へ
第3章 東京パラリンピック
第4章 太陽の家
第5章 光と影
第6章 飛翔
第7章 国際障害者年
終章 最期の狂奔
著者等紹介
岡邦行[オカクニユキ]
1949年、福島県南相馬市生まれ。ルポライター。法政大学社会学部卒業。出版社勤務を経てフリーに。1999年『野球に憑かれた男』(報知新聞社)で、第三回報知ドキュメント大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
funuu
15
57歳で死亡。「障害者のため」を錦の御旗に障害者がいきいき生きることに人生をかけた。上皇自民党幹事長ソニー井深本田宗一郎オムロン立石あらゆる者を利用する。ただ半数は敵だった。この高度成長ということもあり障害者に対してその分け前を与えていくことはできるはずだったが中村さんみたいな人がいなければ目を向ける人はいなかったろう。高齢化で私も含めて障害者となって死んでいく時代になった。バリアフリーは高齢化でも必要になる。2019/11/04
Book Lover Mr.Garakuta
11
成功するにはいばらの道を歩かねばならないのか。紆余曲折と栄光の日々が伺える。2019/10/20
春菊
4
中村裕先生はもっと世間に知られるべき昭和の偉人だと思う。そして私としては、畑田医師・河野理学療法士・伊方太陽の家職員の3人も中村先生を支えた人として記憶しておきたい。中村先生の晩年、九大病院に河野さんが先生を見舞う場面は目頭が熱くなる。あとがきにある「弱者の扱いはその国の文化水準を表す」というのは本当に同感だ。よい本だった。(よい本なだけに、41頁のユダヤ人迫害に「好事魔多し」という慣用句を付けたことと119頁の皇室の動作についての敬語の使用法は不適切で気になった。)2020/07/30