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内容説明
今日を倹しく生き抜いていた昭和の風景がよみがえる!昭和を支えた百通りの職と人生。
目次
愛知(弓は撓りが命だもんで「矢師」;自然を知り抜き陸海自在「筏師」;製造工程は百手以上「鞄職人」 ほか)
岐阜(四百年の伝統を守り続ける「油紙師」;足全体が美しい自然な流れを描く靴を「靴職人」;灰汁にまみれ半世紀と五年「柳行李職人」 ほか)
三重(ひと晩だけのため、秘伝の手筒作り「手筒花火師」;二枚の貝結び付ける絆のように「時雨煮職人」;全国の陶器一手に扱い三百年「陶器問屋女将」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つちのこ
41
毎日新聞で連載されたコラム。昭和を生きた100人の職と人生を綴っている。登場した人物をやさしく見つめる歯切れのいい文章とほのぼのとしたイラストが彩を添える。それにしても天職と呼ぶその仕事の多様さ。耳掻き職人、柳行李職人、油紙師、鵜飼いの籠や拾った流木を細工する職人まで、生活の糧として成り立つのか心配になるほどだ。代々の伝統工芸品や銘菓を作る老舗に生まれた二代目、三代目は、紆余曲折の果てに家業を継いだ人も多い。名古屋弁や岐阜弁丸出しの飾りのない会話が心地よく、名古屋の下町で過ごした幼い日々を思い起こさせた。2025/03/07
なにょう
15
東海の手に技持つ人を訪ねたコラム集。今でも馴染みのあるものからそうでもないものまで。やはり先の五輪頃から80年代くらいまでが景気がよかったみたい。またこの地方では伊勢湾台風が影響が大きかったみたい。図らずも東海地方の経済の発展を読み取る。2017/08/30