感想・レビュー
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belier
3
矢嶋楫子は1833年に熊本に生まれた。武士の妻だったが夫の酒乱によるDVに耐えかね離縁。明治5年、40歳のときに兄の看病のために上京、それから小学校の先生、女学校の校長などを経て、日本キリスト教婦人矯風会会頭となり、女性のための社会事業を行った。自分は足尾鉱毒事件の本で名を知った。ちょうど今、映画になっている。この本には書いていないが、管野須賀子も大阪の矯風会に一時所属していた。伝記としては、話が横にそれたり強引な推測もあるがよく調査されている。管野が不満に感じた、矢嶋や矯風会の保守的な部分も理解できた。2022/02/24