内容説明
三十三番目の国立公園になった沖縄島北部にひろがる「やんばる(山原)」とは?やんばるの生き物ウォッチングとやんばるに生まれ育ったエピソードを織り交ぜて、自然―生きもの―暮らしを描き出す「やんばる物語」。
目次
1章 やんばるの自然
2章 やんばるの生き物ウォッチング
3章 化石から考えるやんばるの生き物たち
4章 森とキノコ
5章 人々の暮らしと自然
6章 やんばるの人々の暮らし
著者等紹介
盛口満[モリグチミツル]
エッセイイスト。イラストレイター。1962年千葉県に生まれる。1985年より自由の森学園中・高等学校の理科教員として生物を担当。2000年同校を退職した後、沖縄の珊瑚舎スコーレの活動にかかわる。現在、沖縄大学人文学部こども文化学科教授
宮城邦昌[ミヤギクニマサ]
1948年沖縄県に生まれる。元気象庁職員。シシ垣ネットワーク会員、やんばる学研究会員、沖縄学地理学会員。元在那覇奥郷友会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamakujira
7
沖縄本島のやんばるについて、前半は地質の成り立ちや植生、生態系から生息種の紹介、後半はかつての里山の姿とか、農作業、猟や漁、祭り、地名など、人々の暮らしと文化を教えてくれる。書名に「入門」とあるように、広く浅くという印象で、生物についての紹介は物足りないけれど、第3章「化石から考えるやんばるの生き物たち」という着眼点はおもしろかった。さらに、往時の生活を活写するコラムの著者が奥集落出身で、奥にある「奥やんばるの里」に泊まって共同売店も利用したことがあるから、個人的に感慨深かった。 (★★★☆☆)2022/04/06
ザカマン
3
3.0点 沖縄といっても南北に長く、北と南では文化や歴史も異なることもある。現代で言えば那覇とやんばる地区では全く異なっていて良くも悪くもギャップがあり。沖縄に永住ではなく、期間的に移住してみたいと昔から考えている #本レビュー #やんばる学入門2018/11/21
Ryuji Koyasu
1
大宜味村に2週間滞在し,生き物や人の暮らしや昔話に興味を持って読んでみた.ドンピシャリ,生き物や人の暮らしや昔話の本で豊富な記述があった.とても面白い. やんばるに行く際はこれを片手に行くと浪漫に浸れるかと.2024/05/27
志村真幸
1
生物研究の盛口満さんと、沖縄本島の最北の集落に生まれ育ったという宮城邦昌さんの共著だ。 ヘビやサワガニ、鳥類、冬虫夏草といった生物を、琉球弧における特異な分布状況という視点から紹介している。 岩の割れ目に落ちこんだ遺骸化石の調査から、ここ何万年かでの沖縄本島の動物相や環境の変化をたどっているのも興味深い。 ひとびとの暮らしに関する部分も、毒流し、野山の木の実、豚の解体と料理など、現在では失われてしまったものが、記憶のなかから鮮やかに語りだされている。 2024/04/27
cookingalone
1
後半の人々の暮らしの部分が抜群に面白かったので、買うか迷っていた『琉球列島の里山誌』を買うことにした。2019/05/31