内容説明
日々、「地球温暖化」の警鐘が鳴らされている。「温暖化対策」とされているものは、本当に温暖化防止に役立つものなのか?省エネといわれているものは、本当に省エネになっているのか?「地球温暖化」の科学的根拠とはなにか?その論拠を検証しつつ、生活の場での考え方、行動を根本から問い直す。
目次
1 不思議の国から(「消費エネルギー全体の削減」こそが基本の課題;いわゆる「省エネ機器」は「消費エネルギー全体の削減」につながるとは限らない;「原子力発電」は「消費エネルギー全体の削減」につながらない;「自然エンルギー開発」は「消費エネルギー全体の削減」;「スイッチをこまめに切る」だけでは本当の解決につながらない;必要なのは「生産を減らすこと」;このまま行くとどうなるか?)
2 ほとほどの国へ(「生産を減らす」とは「“成長率”を下げること」;経済成長を支えているもの;“成長率”を下げて幸せに暮す;安易な思い込みのこわさ)
追補 「CO2による温暖化」の発信源・IPCC報告書(IPCCとその報告書;IPCCならびにその報告書に対する批判と疑問;批判に対する弁明、反論;「追補」のおわりに)
著者等紹介
小林公吉[コバヤシコウキチ]
1935年東京生まれ。東京大学工学部卒。製鉄会社に入社、工事現場で11年勤務ののち、1970年より、私立青山学院高等部で26年間物理を教える。1996年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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風見鶏
1
レポートの参考資料に。表紙や副題のようにゆるい本かと思ったら随分尖った主張が繰り返されていたように思う。温室効果ガスはCO2だけじゃないってこと。むしろ大気中には水蒸気の方が圧倒的に多いという話。エコについて言うなら、リモコンとかコンセントとかちまちまやってるよりもっと根本的にやることがあるだろう、大きい家電から小さい家電へ、という話はあまり響かなかった。しかし人の消費エネルギーを減らす必要があるという主張は面白い。それってつまり、人間を削減しましょうっていうことでしょ? エコの最善策、人を減らすこと。2013/07/16
未来来
1
二酸化炭素だけを温暖化の原因として問題視するのではなく消費エネルギー全体の削減が課題であると主張し、現在行われているエコが温室効果ガスの削減にも消費エネルギーの削減にも必ずしも結び付かないと主張しています。省エネ技術が進歩しても一ランク上の買い替えでは意味が無く、省エネで浮いたお金を使えばまたエネルギーが使われ、二酸化炭素も発生します。原発や自然エネルギーは化石燃料に置き換わらず、エネルギーを増加させる見込が強い事が紹介されています。根本解決には生産を減らさなければならないと指摘しています。《公立図書館》2010/01/11
のせなーだ
0
経済成長を追い続ける社会は消費エネルギーを浪費し続け環境を守れない。Stop。これほどの発展をして期待するものはあったのか?経済、国際競争、もう、興味ないでしょう。原発容認も、問題から目を背けているだけ。ほどほどの感覚を忘れ、無駄に気づかなくなって。省エネ製品の買い替えにエコポイント制度?!高価格大型製品に高ポイント、結局、消費電力の高い大型テレビ等へ買い替えを煽った。つまらないテレビ、地デジ放送。。経済成長、発展の結果は、自然破壊と増大するゴミを生む日常生活。明るすぎる照明、壊れたのは体内時計だけ??2016/08/27