内容説明
オホーツクとは何か。納沙布岬から宗谷岬まで流氷期の灯台をたどり自然と歴史のなかの人々のくらしを描く。
目次
1 氷野の網走湾―能取岬から知床岬まで(氷海へ突き出た岬の物語;流氷の海に四つの灯台 ほか)
2 国後島の見える海峡―相泊から標津まで(知床旅情さいはての港;氷海の深層水を汲み上げる ほか)
3 望郷の海で―野付半島から納沙布岬まで(野付半島幻の町キラク;白鳥の湖の流氷 ほか)
4 サケとホタテの豊かな海―常呂から音稲府まで(ホタテを育てる海と森;流氷侵入とのたたかい ほか)
5 サハリンの見える北オホーツク―音標から宗谷岬まで(ゴメ島のある海;戦後開拓者の酪農 ほか)
著者等紹介
菊地慶一[キクチケイイチ]
1932年旭川市に生まれる。釧路市で育ち、網走管内で教員生活を送る。1973年「白いオホーツク―流氷の海の記録」を出版以来、児童文学、ノンフィクション、地方史など多くの作品を発表する。流氷関係では他に「流氷の世界」「オホーツク流氷物語」「流氷くる」などがある。日本児童文学者協会会員、網走歴史の会代表、文筆業
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感想・レビュー
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みーまりぽん
8
どう見つけたのだったか、良さそうなタイトル♪・・・と利用する2県8市の図書館を蔵書検索してみたらオンリーワンだったのでそそくさ借りてみた、という作品ですが、これは読んで正解でした。北海道宗谷岬から納沙布岬のオホーツクを照らす全58灯台を巡って書かれた紀行文集。灯台マニア向けの内容ではなく、その土地、岬や港、村落の栄枯盛衰、流氷との暮らし、などなど短い章立てで淡々としていますが優しい眼差しのルポ。ちなみに執筆後の2000年に1つ増えて59灯台になった、とあとがきにあります。現在はどうなっているのかしらん…?2021/02/02