内容説明
『万葉集』では「いざ」は「去来」を表記するのが一般的。また、「かや」には「草」という漢字を当てるのが通例。つまり、「去来草」は「いざ・かや」と訓む。そこは時に議論風発の場と化す。
目次
行間を埋める旅―戦後の万葉研究史の片隅で
イシコリドメと鏡作連
ヌナトモモユラニ考―玉・刀剣にわたる定型化をめぐって
文学発生論を振り返る―歌表現の自立に関して
勤しみ、嘆き、うたう舎人―舎人等慟傷作歌二十三首について
山部宿禰赤人が歌六首
「歌集」のテキスト性をめぐって―『万葉集』巻六終末部における「重層性」を手がかりに
大伴坂上郎女と宴席―方法論の視座として
『八犬伝』における記紀神話の出典コンテクスト―本居宣長『古事記伝』「直毘霊」と冤・冤枉・冤枉神