内容説明
明治三十年代における戦争、戦争と密接に関わるところの“国民”の想像を革新的な問題として取り組んだ漱石・露伴の仕事の意味を中心に考える。
目次
1 明治三十年代の文学状況(樗牛登場;樗牛のホイットマン論(明31)―漱石のホイットマン論(明25)を傍らに置いて
啄木における“安楽”
漱石の日露戦争―「琴のそら音」(明38)と「趣味の遺伝」(明39)
“国民”の想像―漱石『夢十夜』(明41)
“国民”の文章―露伴「土偶木偶」(明38)と「普通文章論」(明41))
2 その他(露伴学人;露伴と仏教(1)―『大詩人』復元
露伴と仏教(2)―説話文学としての仏典
露伴と仏教(3)―婦人雑誌と露伴“華厳経三部作”
露伴の『論語』注釈
小川洋子「原稿零枚日記」ノート)
著者等紹介
関谷博[セキヤヒロシ]
1958年生まれ。学習院大学大学院博士課程中退。現在、藤女子大学教授。日本近代文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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