内容説明
明治末期から大正期にかけて一般に定着し始めた「表現」という言葉は、谷崎と芥川の文学を深く結び付けていく。これまで知られてこなかった、谷崎と芥川の「表現」をめぐる共鳴と対立のドラマを丹念に辿り、両者の密接な影響関係を軸に、両者の文学を読み解く。
目次
第1章 谷崎と芥川の芸術観―「小説の筋」論争の底流
第2章 谷崎「刺青」の世界
第3章 谷崎「愛すればこそ」の構造
第4章 芥川「奉教人の死」の方法
第5章 芥川文学の変容
第6章 芥川と「詩的精神」
第7章 芥川の死と谷崎
補論 谷崎と孝子説話
著者等紹介
田鎖数馬[タグサリカズマ]
1976年(昭和51年)7月生。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、高知大学人文社会科学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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