感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハチアカデミー
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日本の近代文学の中で創作されてきた「私小説」を「自己表象」の文学として捉えなおし、それらが書かれ、読まれてきた「読書空間」を再考する。作家を思わせる人物が登場する作品は、そもそもその作家の情報を得ているからこそ「私小説」として読むことができる。明治30年代ごろから、作家の情報がゴシップなどの形で雑誌に掲載されるようになることで、作品と作家のつながりが可視化される。また、教育によって「自我実現」が重視され、その表象として「私小説」が広がっていく。複数の視点から「自分を書く小説」の成立過程が紐解かれていく。2015/06/23
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