アイヌ・暮らしの民具

アイヌ・暮らしの民具

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  • サイズ A5判/ページ数 159p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784877361105
  • NDC分類 383.9
  • Cコード C0039

内容説明

遥か遠い昔のこと、二風谷を流れる沙流川の畔にひとりの神が降臨し、道具の作り方や、その道具を使っての漁や狩り、さらには耕作の仕方などという、アイヌに生活や文化を教えてくれました。オキクルミカムイ…北の大地で生まれた暮らしの民具は、このひとりの神から授けられ、伝えられてきた、アイヌ民族の生きた証なのです。

目次

序章 「イコロ・オ・プとの出会い」
第1章 「衣」―独特の美しいアイヌ模様は、魔よけなどの意味を持ち、祖母から母、さらに娘へと伝えられる。
第2章 「食」―自然の恵みに感謝しながら、山野を駈け、さらには川や海から豊かな食生活をとっていた。
第3章 「住」―木や萱でチセという家を建て、四軒以上の家が集まれば村を形成し、アイヌコタンと呼ばれる。
第4章 「祈」―神々の護りに感謝し、人々の安定した平和な暮らしを願い神に捧げる…カムイノミ。「遊」愉しみも神とともに…
終章 「ウウェペケレ昔話の世界」

著者等紹介

萱野茂[カヤノシゲル]
1926年北海道沙流郡平取町二風谷に生まれ、アイヌ語を母語として育ち、著書や絵本など多数。’75年菊池寛賞、’89年吉川英治文化賞、’93年北海道文化賞などを受賞。’01年総合研究大学院大学博士(学術)号取得。平取アイヌ文化保存会会長、萱野茂二風谷アイヌ資料館館長を務め、アイヌ文化の伝承と研究に尽力

清水武男[シミズタケオ]
1943年北海道小樽市生まれ。札幌市在住。北海道の自然を海と空から撮り続ける。’90年ペルーのナスカを皮切りに、テーマを地球に広げ海外の空撮を行う。国内飛行時間は、通算4500時間以上。2004年4月、札幌の自然があふれる藻岩の山麓に、藻岩下自然写真図書館イコロをオープンさせる。日本写真家協会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みや

19
アイヌの民具が多くのカラー写真と共に紹介されている。アイヌ民族に関して基本知識すら無い状態なので、視覚的に分かりやすい本書から入門して正解だった。自然に存在するものだけで、ここまで機能的で美しい物を作れるのかと感動。世界でアイヌと赫哲族しか作らない鮭皮の衣服、鹿のアキレス腱で作った糸が特に印象深い。縞模様の衣服は可愛く、匙やまな板など日用品もお洒落。自然に生きる人たちの知恵の結晶と恵みへの感謝が詰まっている。神を崇めつつも、川や森での事故や火事が起きた際に、人を守る義務を怠ったとして神を叱るのには驚いた。2021/09/23

ぽてちゅう

17
衣・食・住・祈の視点からアイヌの民具を紹介する1冊。文と写真がドンピシャ!細密な彫刻に目を奪われながらページをめくっていくと、素人目にも気づくんです。木の違いに!民具に適した材料を選ぶ知恵の深さに感心しきりです。また自然の形を生かした民具もあり、熊手などは探す絵本さながら、森の中でよくこの形(手の形)を見つけたなあ・・脱帽です。終章。自然と暮らしに溶け込んだ民具が顔を出すアイヌの昔話もご堪能あれ。2020/03/18

ゆうら

8
衣食住祈の項目別に、それぞれに関する民具が多くの写真と共に紹介されている。非常に美しくてわかりやすい。自然の中で得られるものを工夫を凝らして利用している。鮭の皮の靴と、アイヌの家の丈夫さに驚き。最後の昔話もいい。2020/03/01

しろきいろ

1
図書館。なるほど「暮らしの」民具。道具のひとつひとつが愛情と愛着と誇りを込めて、大切な思い出として解説されている。某漫画読んでてなんで荷物を額にかけて運ぶんだろと思ってたら、熊と出会っても即首のひとふりで荷を下ろして臨戦/逃走できるようにですって。すげえ!狩猟民族!となりました。2018/10/02

hr

1
萱野茂の文章がいきいきとしていて、すいすいと読み進めることができた。また清水武男の美しい写真の数々からは、アイヌの暮らしの奥行きが想像できた。人の作った物は、素敵だと思う。2015/07/15

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