内容説明
誰にも言えなかった「恋」の顛末から「火宅の人」との最後の別れまで。振り返るたびに、顔が赤くなる、でもどこか切ない思い出の数々…。「あはれ」で「をかし」なエッセイ集。
目次
第1章 イギリスはあやしで満ちている
第2章 オーストラリアでのあさましな初舞台
第3章 アフリカ、カナダ、旅はゆかし
第4章 日本の醍醐味はすずろなり
第5章 恋をしたら何もかもがあはれでをかし
第6章 父・檀一雄とのいとかなしな別れ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
貧家ピー
4
古語「いと」「をかし」などテーマ別のエッセイ集。 美しい日本語ブームがあったが、美しい歌も心に残るものだ。 中学・高校で覚えさせられた文章・短歌が、この年になっていいなあと思うこともあったりする。 あしひきの山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む2007/01/18
よし
2
読んでいて軽快でほのぼのとしてちょっぴりユーモアもあり、爽やかになる。「火宅のひと」の父との思い出がリアルである。もっと知りたくなった。女優として、海外での芝居、テレビ出演、そして旅行についてのエッセイもいい。「月の輝く夜に」の章は、ナイス。ーー「 アメリカ人との結婚は無理と思う」 「どうして?」 「だって月 ーー」と私は苦し紛れに言った。「月を語れないもの アメリカ人とは(今夜は月が綺麗よ)とかーー。」2024/04/02
まさこ
2
阿川佐和子さんとのセットでのエッセイも面白いけど、檀ふみさんのエッセイは上品で軽快で面白かったです。2022/06/27
にゃま
2
軽快でいながら上品でしんみりともするエッセイ。2021/01/19
momo
1
ややこしく親しみがわきにくい古文をこういう風に使うとは。檀ふみさん解釈の源氏物語をぜひ書いてほしいと思います。2014/10/20