内容説明
ギムレットを飲むと、僕はあの男のことを思い出す。グアムの熱帯の夜、彼に会わなければ、このカクテルのうまさも知らなかった。翌日、ジャーナリストの彼は戦場へ行った。再会を約束してから十数年、どこかで彼が生きているのを祈りながら、二杯目のギムレットを飲む…。表題作をはじめ、二十編のドライな男たちの物語。シリーズ第五弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
greenish 🌿
31
(再読)ドライな男とクールな女。人の数だけ、酒の数だけ互いの想いが交錯する…男と女と酒場の20の物語 ---オキ・シローさんの幻冬舎文庫カクテルシリーズも最終巻。カクテルとは、ウイスキー・ブランデー・ジン・ウオッカなどのベースに、リキュール・シロップ・果汁・香料などを混ぜ合わせた混成酒である。複雑に絡まり合ったその飲料は、時に苦さを、時に甘さを、時に爽やかさを醸し出す。それはあたかも人間の男女の交わりにも似ている。オキさんの紡ぎだした5冊の物語に酔いながら、人間の心の襞にそっと触れた想いがする…。 ⇒2017/06/25
再び読書
7
酒好きには安心できる本。本巻はウィスキーの銘柄も出てきて一安心。ここでもギムレットとやはりチャンドラーの偉大さが炙り出される。個人的にはカンパリのカクテルと甘めのカクテルはいただけない。ふと船戸氏の作品にアブサンが出てきた事を思い出し、やはり甘くない方が酒として飲みたいと思う。まだ、酒飲みとしてこなれていないのかも知れない。カリブのテキーラもうまそうである。青い炎のサンブーカも興味がある。まだまだ酒の世界は奥が深い。2014/04/29
niisun
3
これでオキ・シローさんのカクテルシリーズはコンプリートです♪2014/01/15
nobico
2
カクテルが作りたい2012/02/21