内容説明
「電話したい電話したい電話したい電話したい、気が付いたら彼女の家の番号をダイヤルしていた」(本文より)盛り上がった初デート。家に戻った俺は、もう一度彼女と話をしたくなる。煩悶した末にかけた一本の電話が、不幸な夜の幕開きだった…。俺が学んだ“恋愛に関する七つの真理”とは?可笑しくも、しみじみと染み入る、人気脚本家の名短篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
59
デートのあとで男が考えることや、その後の焦りは、みんな同じなんだなぁ。そしてすごくおマヌケ(笑)。都会感覚のイラストの中に、短編が途切れながら、詩のように置かれているので、ちょっと目には、かっこよさそうだが、本文に書かれているように、結局はひとり相撲なので、傍目からみる立場の読者としては、思わずクスッと笑ってしまう。それにしても電話がいくら心配でも、ここまでやれば完璧にコメディである。「~を学んだ」の繰り返しが、余計に笑いの効果をあげている。ところでノンブルが打たれていない本だけど、128ページあります。2015/07/21
Willie the Wildcat
30
心情の揺れ。時に、物事を否定的に捉えすぎる。頭を冷やす時間を取ればいいのに、つい・・・。正に、”後の祭り”。若い頃の苦い思いの1つ、「夜中の業務メール」を思い出す。客観性より、どちらかといえば感情が見え隠れ・・・。送信後に後悔の念。失敗に気づいて、同じ過ちを繰り返さないことが大事。頭でわかっていてもつい繰り返すのも人間。恋愛も同じなんだろうなぁ。絵も、哀愁一杯で人間味があってどこかホッとさせる気がする。2013/09/22
おくりゆう
17
あっという間に一瞬で読むことが出来る一冊ですが、三谷喜劇がツボなら安定の面白さを楽しめる本だと思います。確かに可笑しいけど、なんだか単純には笑えない、なんだかちょっぴり共感というか染み入る話でした。2014/01/24
tomi
16
片思い3年ようやくデートにこぎつけたその夜、彼女の声が聞きたくて電話してしまった事が不幸の始まりだった… あれこれ思い悩み、どつぼに嵌まって行く様子が何とも可笑しく、彼の不器用さにとても共感できる。唐仁原さんの哀感に満ちたイラストも良い。2013/02/28
ふみふむ
14
自分にとって都合のよい解釈も不安の膨張も恋愛の妄想。空回りする切ない気持ちは繰り返される。現代は携帯電話やメールで形を変えた空回りが起きるのか、、大人の絵本としてお薦め。2014/08/09
-
- 和書
- 『夢』の設計図