内容説明
才知すぐれる受(紂王)は、能力を重んじ、外敵を自ら征伐するという果敢な政治を行っていた。しかし、祭祀を司る氏族の勢力はこれに反発し、政治は不透明さをきわめる。そして小国ながら覇権を狙う周の策略家、姫昌。受の度重なる外征にやがて大きな陰謀が動きはじめた…。中国古代王朝、商(殷)の滅亡を雄渾に描いた大型歴史ロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y...
2
1998年に購入した文庫の再読。封神演義を殷(商)の紂王側から描かれている。周が商を滅ぼしたから紂王は悪者と描かれているが本作では悪者としては描かれていない。封神演義としてはボリュームが足りないため最後駆け足で終わっている。2023/05/14
名駿司
2
★★☆☆☆ 予備知識なしで読み始め、最初は違和感。妲己は宮廷勤めしているし、呂尚は何と奴隷。殷周革命をググって紂王が第30代であると確認し、第31代受は創作なのだろうと納得して読み進めた。が、最後の最後に周に脚色された紂王こそが受王であるとあった。これはこれで面白いが、であれば武王の檄文に必然性も大儀もなくなってしまう。いっそ姜族にもっと焦点を当て、今でいう革命色を強めても良かっただろう。『酒池肉林』も『天道是か非か』も文章としてはない。天道自体を問うものではあったが。2017/07/12
葉月あき
0
気が向いたので再読。殷周革命を、一般的なイメージでは「悪」になる殷の側から描いた話。歴史は勝者が作るもの、という言葉が脳裏に浮かぶ。2010/06/02
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