内容説明
大切なものはここにとどまらず、欲しいものはこの手をすりぬけてゆく。「愛の感触」を求めて、新しい一日を迎えるための12編の無垢な物語。現役のサイコセラピストが描いた、アメリカで各紙誌絶賛の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ののまる
7
誤解を恐れずに言えば、女性にしか書けないし、女性にしかわからない。2015/03/20
きりぱい
7
表題作を含む「三つの短編」が印象的。その前に「愛はパイではない」や「夢を歩く」があるのだけど、割とどれもモラル的にはっとする深刻なテーマだったりするのに、ふわふわとこわれそうで繊細というか不思議な読み心地。好みなのは「ヘンリーとマリー」「年が熟すとき」。著者の本業は心理療法士だそうで、人がこわれてしまう痛ましさや家族の痛み、恋愛や嫉妬など、色々感情が抱える問題をさらりと描き出した短篇が続く。緊張感を走らせておいて、終わりはふっとかすんでゆくようなやわらかさを感じる。2012/09/29
ベック
1
すべての短編において扱っている題材は『アメリカの悲劇』。しかし、そこには暗さも不安もない。描かれている事柄はショッキングなのだが、ブルームの筆勢は過剰にならず、適度なスピードで誘導してくれるから、こちらとしてはショッキングな内容でも自然に受け入れてしまっている。家族の問題、性の問題、モラルの問題、精神の問題、さまざまな現代のアメリカの腫瘍が露出され尚且つそれを深刻ぶらずに語るブルームの手腕に舌を巻いてしまう。2005/03/18
soran
0
エイミー・ブルーム、ほんとにうまいなあ。2009/07/09
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