内容説明
茶漬け、鍋料理、雑炊、寿司、鰻、鮪、鰹、鮎、河豚…伝説の天才料理研究家によるだれも知らない和食の秘密とは?日本料理の味覚や作り方がどんどんわかる本。矢吹申彦の解説イラスト入り。
目次
第1章 和の味覚は茶漬けにはじまる
第2章 鍋さえあれば胃も心もまるくおさまる
第3章 魚の味の見わけ方、食べ方
第4章 いい寿司屋わるい寿司屋の見分け方
第5章 和食の極意―日本料理の基礎観念
第6章 魯山人料理おぼえがき
著者等紹介
北大路魯山人[キタオオジロサンジン]
料理研究家・陶芸家・書家=本名房次郎。1883(明治16)年、京都・上賀茂神社の社家の次男として生まれる。1904(明治37)年、日本美術展覧会の千字文の書で一等を受賞。その後、篆刻、陶芸に手を染める。19年には古美術商を営むかたわら、会員制の「美食倶楽部」を発足させる。25年には東京麹町に、当時のセレブを対象にした日本料理の料亭、星岡茶寮を創設、顧問兼料理長に就任。26年、北鎌倉の山崎に窯を築き、星岡窯と称した。料理と陶磁器と書に鬼才を発揮、新境地を開いた。美食に人生をかけ、美的生活に耽溺した。1959(昭和34)年12月21日、好物のタニシのジストマによる肝硬変で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるを
55
🌟🌟🌟☆☆。茶漬け、鍋、雑炊と俺が最後の晩餐に選択したいメニューについて蘊蓄を綴っている。矢吹申彦氏のとても味わいのあるイラストとの相乗効果で読んでいるだけで腹が減ってくる。その他、魚と寿司についての蘊蓄、和食の極意、おぼえがきと魯山人の「和食」についてのこだわりが「これでもかっ‼️」と言わんばかりに書いてあるが、後半にいくに従いディスりが悪目立ちして、読み終えた時に「この人、すげぇカンジ悪い。」と思ってしまった。2022/09/11
ニッポニア
32
聞き読み。全編にわたり食へのこだわりと、それを伝える表現力、魂が食欲を伴ってささやきかけてくる。章タイトルだけで酒が飲めるのです。鍋さえあれば胃も心もまるくおさまる。夜寒に火を囲んで懐かしい雑炊。鎌倉小坪に揚がるかつおを第一とする。2022/10/28
ようはん
14
お茶漬けは生暖かに冷めたのが1番良い、牡蠣雑炊は海苔を振りかけるのが良い等、魯山人の拘りは現在でも参考になる事は多い。2022/01/29
オカピー
6
名前は知っていたが、本は読んだことが無かった。漫画・テレビの「美味しんぼ」で、名前がちょくちょく出てきた人のような。料理研究家、陶芸家、書家の顔を持つ。お茶漬けだけでも、通になるとこれだけの種類のものがあるなんて、驚き。食べたことないものばかり。食べたことあるけど、こだわればさらにおいしいものが食べられると感じた。明治から昭和初期の方なので、今の時代にそぐわないところもあるが、料理の本質を追求しているところはさすがとしか言いようがない。2023/01/24
tetsubun1000mg
6
食の雑誌などで名前をよく聞く「北大路魯山人」詳しいことは何も知らなかったので手に取る。 食に関するエッセイでしたが古さや激しいこだわりはそれほど感じなかった。 率直に書いている印象。 食は素材が一番、中でもご飯をおろそかにしては台無しになる事を特に重ねて述べている。 読んでも意外と読みやすいいエッセイでした。 氏の年譜を見るとかなり昔の方だったことに気づかされた。2020/07/15