エデとウンク―1930年ベルリンの物語

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エデとウンク―1930年ベルリンの物語

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  • サイズ B6判/ページ数 292p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784877144630
  • NDC分類 K943
  • Cコード C8097

出版社内容情報

1930年のベルリンを舞台に、少年エデと「ジプシー」の少女ウンクが活躍する物語。ナチスに禁書にされた児童文学の初邦訳。「やっぱりきみは、ほんとうのジプシーなの?」
「そうよ。どうってことないじゃない」
ベルリンの街角で、エデは「ジプシー」の少女・ウンクと出会いました。

この本の舞台は1930年のドイツ・ベルリンの労働者街。突然に工場をクビになったおとうさんのピンチを救おうと、11歳の少年エデが、「ジプシー」の少女・ウンクやその家族、親友のマックセ、工場でストライキ中のマックセのおとうさんたちの力を借りて活躍する物語です。

著者のアレクス・ウェディングは1929年に当時9歳のウンクとその家族や友だちと出会い、かれらの話を本にしました。
この本が出版されて2年後、ドイツではナチスが政権をとります。ベルリンに暮らす「ジプシー」を、当時としては珍しく好意的に描いた本書は、ナチスによって禁書にされ、ユダヤ系の共産主義者だった著者は、ドイツからの亡命を余儀なくされました。

ナチスは「ジプシー」(ロマ民族)を、ユダヤ民族と同様に「劣等人種」とみなし、強制収容所へ送り虐殺しました。この物語に登場する11人のロマのうち、ホロコーストの生存者はわずか1人のみです。
本書では、ナチス時代のロマ民族の経験について、訳者でロマ研究者の金子マーティンさんによる詳細な解題(「ウンクたちのその後」)を付しました。
心を打つ崔善愛さんの解説「『エデとウンク』と私たち」も収録。

[本篇]『エデとウンク』(アレクスウェディング著/金子マーティン訳)
第1章 シュペルリング家はそれを予期できなかった
第2章 緑色の家馬車の女の子、ウンク
第3章 滝のように口達者なアーベントストゥンドさん
第4章 腐った魚の島
第5章 すべての悪行が悪いわけではない
第6章 新しい友だちと新品の自転車
第7章 救世主、ヌッキおじさん
第8章 「エデにお礼をいうべきでしょう!」
補遺・不思議な出会い、ウラルルの国、ジプシー語の便りやそのほかのこと

[訳者による解題]「ウンクたちのその後」(金子マーティン)
1 ロマ民族とは
2 ワイマール共和国時代の差別政策
3 ナチス政権下のウンクたち
4 アレクス・ウェディングと『エデとウンク』
5 ホロコーストの犠牲者・ロマの追悼と「反ジプシー」の動き

[解説]「『エデとウンク』と私たち」(崔善愛)


アレクス・ウェディング[アレクス ウェディング]
1905年オーストリア・サルツブルク市に生まれる。
1931年、本作『エデとウンク―少年と少女のための物語』をベルリンのマリク出版より刊行。1936年、2作目の『北極海はよぶ』をロンドンへ移転したマリク出版より発行、戦後は児童文学作品8冊を刊行した。
ナチス政権時には、彼女も夫も共産党員でユダヤ系であったため、1933年にプラハへ、その後パリを経て、ニューヨークへ亡命した。戦後1950年から52年にかけて中華人民共和国で過ごし、53年から66年に亡くなるまではベルリンで暮らした。
本作はナチスによって発禁にされたが、戦後の旧東ドイツでは版を重ね、1972年には旧東ドイツの5年生の必読図書に選定された。73年には旧西ドイツの出版社からも発行、著者の生誕100年にあたる2005年には、ベルリンのノイエス・レーベン出版社から、1931年版初版と同じ写真を表紙に使った新版が発行された。

金子マーティン[カネコ マーティン]
1949年イギリス・ブリストル市に生まれる。83年オーストリア国籍を取得。78年ウィーン総合大学で哲学博士号を取得。91年から日本女子大学人間社会学部現代社会学科教員。
主な日本語の著訳書:『ロマ 生きている炎 少数民族の暮らしと言語』(編訳、彩流社)、『あるロマ家族の遍歴 生まれながらのさすらい人』(編訳、現代書館)、『スィンティ女性三代記(上・下)』(編訳、凱風社)ほか。

崔 善愛[チェ ソンエ]
1959年兵庫県生まれ、北九州市出身。愛知県立芸術大学大学院修了。米国インディアナ州立大学大学院に留学。ピアニスト。
主な著書:『十字架のある風景』(いのちのことば社)、『ショパン』(岩波ジュニア新書)、『父とショパン』(影書房)、『自分の国を問いつづけて』(岩波ブックレット)

内容説明

1930年のベルリンで、エデは、「ジプシー」の少女・ウンクと出会った。ナチスに禁書にされた児童文学の初邦訳。みんなが生きていたころ、ナチスが政権をとる直前の時代の物語。

著者等紹介

ウェディング,アレクス[ウェディング,アレクス] [Wedding,Alex]
1905年オーストリア・サルツブルク市に生まれる。1931年、『エデとウンク―少年と少女のための物語』をベルリンのマリク出版より刊行。ナチス政権時には、共産党員でユダヤ系であったため、1933年にプラハへ、その後パリを経て、ニューヨークへ亡命した。戦後1950年から52年にかけて中華人民共和国で過ごし、53年から66年に亡くなるまではベルリンで暮らした

金子マーティン[カネコマーティン]
1949年イギリス・ブリストル市に生まれる。83年オーストリア国籍を取得。78年ウィーン総合大学で哲学博士号を取得。91年から日本女子大学人間社会学部現代社会学科教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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