内容説明
東京演劇アンサンブルを拠点に、マイノリティーの立場を堅持しつつ、たえず根源的に新しい舞台の創造的空間を求めて苦闘する演出家の半世紀余にわたる「ナイーヴ巡礼」の軌跡。
目次
回廊からの眺め
読むこと―『セチュアンの善人』におけるブレヒトの仕事について
ブレヒトの芝居小屋の『コーカサスの白墨の輪』について
はかなさの風景のなかで上演するブレヒトの作品
くりかえし上演する『ガリレイの生涯』
グルシェの子守歌
無の風景
ブレヒトの『コミューンの日々』
『コーカサスの白墨の輪』の上演
『セチュアンの善人』―ブレヒトが“近代”を超えていく〔ほか〕
著者等紹介
広渡常敏[ヒロワタリツネトシ]
1927年福岡生。1946年以来、学生演劇から劇団俳優座演出部、東映東京撮影所助監督を経て、1954年劇団三期会に参加し、現在東京演劇アンサンブルの代表者。1977年以来、「ブレヒトの芝居小屋」と名づけた小劇場で日本におけるスタニスラフスキーの既成化された演劇論を批判、超克を追及する。ブレヒト演劇の第一人者。現代演劇の前衛的歩みを続けている。1967年、芸術選奨第一回新人賞受賞
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