内容説明
妻子ある分別ざかりの男が曾根崎新地の遊女と大坂の網島大長寺で情死した―近松の世話浄瑠璃のなかの最高傑作を、一行一行“読む”ことによって近松の傑出した“演劇言語”とドラマの構造を解明する。関連論考14篇も収録する。
目次
心中天の網島
近松の生誕三百年を記念して―民族文化の伝統と発見
上方の私娼・街娼(近世前期文学)―近松を中心に
『心中天の網島』
近松の世話浄るり―『心中天の網島』
「作者」近松門左衛門
近松門左衛門のドラマトゥルギー―語りものと悲劇性
近松の劇空間―未発達の可能性
近松劇再現の意味
浄瑠璃のことばを演劇言語として〔ほか〕
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- 和書
- 火山とマグマ