内容説明
部落問題とは、身分=アイデンティティに関わる差別問題である。本書には、「部落史」をめぐる議論を中心としながらも、「人間と差別」について考えた論稿を収録した。
目次
序章 「部落史」とアイデンティティ
第1章 これは国民融合論ではない
第2章 身分・身元・アイデンティティ―「部落民」とは誰のことなのか
第3章 「穢多」「非人」とは誰のことなのか―江戸時代の身分・身分制
第4章 「部落史」の陥穽―「部落問題は歴史に起因する」のか
第5章 歴史に何を学ぶか―師岡佑行さんの批判に応えて
第6章 誰がかれらを「穢多」と呼ぶのか―「部落史」研究における立場・主体性
第7章 「部落史」は墓標となるか―「人権」看板の氾濫する下で
補章 現代の部落問題とこれからの同和教育をめぐって
著者等紹介
畑中敏之[ハタナカトシユキ]
1952年、大阪府能勢町生まれ。大阪大学文学部卒業。同大学院修士課程修了。日本近世史専攻。文学博士。現在、立命館大学経済学部教授
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