内容説明
奔放で才識豊かな万葉の遊行婦から“性のドレイ”と化した吉原の遊女まで、その変遷と生きざまをたどる。
目次
第1章 才識豊かな遊女たち―万葉時代(「万葉集」の遊行婦たち;大江匡房「遊女記」の女たち ほか)
第2章 源平武将と白拍子―平安末期~鎌倉政権確立(遍歴の芸能者・白拍子;奢る清盛と祇王、仏 ほか)
第3章 公娼制度の始まり―鎌倉~織豊時代(遊女を公認した最初の政治家・頼朝;北条政子と張り合った白拍子・亀菊 ほか)
第4章 “性地獄”のドレイに―江戸時代(家康と江戸初期の売春風景;吉原遊廓、開設までの顛末 ほか)
終章 売春禁止の裏表―明治~昭和(太政官の娼妓解放令と廃娼運動の発展;戦後、売春の禁止と現実)
著者等紹介
豊浜紀代子[トヨハマキヨコ]
女性史研究家、並びに歴史作家。1937年生まれ。1964年、帝塚山学院短期大学文芸科卒業。『小説アサヒ』『月刊えみ』『北国新聞』『奈良新聞』『歴史と旅』『歴史海流』などに小説、エッセイなどを連載
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感想・レビュー
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赤坂ナイン
1
日本中世に存在していた娼婦に関して専門外だったので読んでみました。詳しい知識が無くても読みやすい一冊です。
綏恋
0
「まことに遊郭が犯罪検挙に効果のあったことは、とうてい防犯協会などの及ぶところではない」あっけらかんと「お金くれたら抱いて良いよー」って言われると、こいつビッチか!程度な感じが、する。自由業としてやっていることなら、倫理的道徳的にどうとかっていうのは抜きにして、まあ本人の好きにさせたら良いのではって思う。売春組織だとかそういう、誰か締めるひとがいて強制させられてるっていうのは、違うような感じが。2014/03/07
Great Eagle
0
なかなか興味深い本でした。平安期から現在に至るまでの遊郭等の歴史を紐解いています。江戸時代に規制をかけたことがどうだったか。2010/03/29
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