「いのち」の近代史―「民族浄化」の名のもとに迫害されたハンセン病患者

「いのち」の近代史―「民族浄化」の名のもとに迫害されたハンセン病患者

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  • サイズ B6判/ページ数 685p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784876995875
  • NDC分類 498.6
  • Cコード C3021

内容説明

「病」ゆえ国家の犠牲となった人びとの記録。

目次

1 「一等国」へのばく進の途上で
2 民族浄化―皇室と社会運動家の接点
3 たたかう病者
4 断種の論理
5 植民地・占領地のハンセン病政策
6 継続された隔離政策―患者にとっての「戦後民主主義」
7 「らい予防法」下の苦闘
8 隔離九〇年の重さ

著者等紹介

藤野豊[フジノユタカ]
1952年神奈川県生まれ。現在、富山県を拠点に日本近現代史研究に従事。おもな著書に、『同和政策の歴史』1984年、解放出版社。『米騒動と被差別部落』共著、1988年、雄山閣出版。『水平運動の社会思想史的研究』1989年、雄山閣出版。『日本ファシズムと医療』1993年、岩波書店。『歴史のなかの「癩者」』編著、1996年、ゆみる出版。『それぞれの選択』1997年、かもがわ出版。『教室から「自由主義史観」を批判する』編著、1997年、かもがわ出版。『日本ファシズムと優生思想』1998年、かもがわ出版。『強制された健康』2000年、吉川弘文館 他
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感想・レビュー

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Schuhschnabel

2
多磨全生園機関誌『多磨』に1992年から2000年まで連載された近現代日本ハンセン病問題の社会史に関する論稿をまとめたもの。徹頭徹尾患者の人権を尊重し、国や絶対隔離政策を推進した医師たちを糾弾する姿勢で書かれている。この見方は、今自分が考えている構図と少し違う。著者は光田健輔を絶対隔離政策の親玉だとみなしているが、自分は犀川一夫の証言を信用して、光田は道化を演じていたのではないかと考えている。こうして専門家の間で無責任体制が整えられていったのではないかと、3.11での原発事故のことを睨みながら想像する。2021/05/19

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