内容説明
生態学を背負いながら、既成の科学を集めたものではなく、真に総合的な「環境学」を創り上げようと、実践活動を含め、琵琶湖のほとりで苦闘してきた滋賀大学の故鈴木紀雄さん。これは彼自身と、その薫陶を受け、またそこから飛び立った若い友人たちによる、まさに新しい「環境学と環境教育」の書。
目次
序章 「自然支配の考え方から自然共存の考え方へ」―鈴木紀雄退官記念講演録
第1章 琵琶湖のほとりから―環境教育を考えるにあたって
第2章 現代社会における環境問題の本質はどこに
第3章 現在の環境教育に何が欠けているか
第4章 環境学からみた環境教育
第5章 環境教育がめざす社会―共存社会の実現に向けて
第6章 新しい環境教育の実践に向けて
終章 学校教育における環境教育と社会における教育について
著者等紹介
鈴木紀雄[スズキノリオ]
滋賀大学名誉教授。1934年-1999年。愛知県生まれ。1960年から2年間、ワシントン州立大学に留学。64年京都大学理学部大学院理学研究科博士課程中退。同年京都大学大津臨湖実験所勤務を経て1970年滋賀大学教育学部へ。75年同学部教授となり、99年定年退官。「琵琶湖の番人」として知られ、76年に提訴された琵琶湖総合開発の主要工事差し止めを求める「琵琶湖環境権訴訟」では原告側証人として12回法廷に
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